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採用のミスマッチを防ぐ3つの質問

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採用面接では応募者を多角的に理解するために、面接官は様々な角度から質問します。

応募者の価値観を理解するための質問。

応募者の興味軸を理解するための質問。

応募者の志望動機を確認するための質問。

応募者の能力を確認するための質問。

応募者の熱意を確認するための質問。

他にも挙がればキリがないほど、採用選考では数多くの質問をしています。

しかし、採用選考では応募者個人の人柄や能力を理解するだけでは不十分です。

いわゆる「優秀な人材」「魅力的な人材」であっても、組織になじまなければミスマッチが生じ、早期離職や生産性の低下に繋がるからです。

そこで本記事では、採用のミスマッチを防ぐ質問について解説いたします。

状況設定型の質問

採用のミスマッチを防ぐために導入した方が良いのが状況設定型の質問です。

面接官が場面を設定し、その設定された場面において応募者がどのように対処するか確認します。

「〇〇業務の経験はありますか?」と質問すると、その回答は「ある」「なし」の二択です。

たとえ「ある」と回答していても本当に必要としている経験なのか測ることはできません。

また「困難を乗り越えた経験はありますか?」と質問しても、面接対策をしている応募者であれば面接官にPRできるようストーリーを練ってきているケースがほとんどです。

この場合も、困難に直面した時にどのような対応をする人なのかは分かりません。

それでは表面的なことでしか応募者を理解できず、「こんなはずではなかった」「期待と違っていた」という結果を招く恐れがあります。

だからこそ状況設定型の質問を通じて、応募者の行動を具体的に確認することが必要不可欠なのです。

ここでは3つの観点から状況設定型の質問を確認していきましょう。

役割に関する質問

1つ目は、役割に関する質問です。

採用選考項目として重要視されている「コミュニケーション力」は、チームの中での振る舞い方で確認することができます。

どのような立ち位置で、どのような役割を担い、どのような対処をするのか。

その時、どのようなことを大切に行動するのか。

目の前で応募者が対処している様子がありありとイメージできるまで掘り下げて確認していきます。

《質問例》

リーダーが家庭の事情で急遽1か月ほど休むことになりました。
引継ぎもない状態ですがメンバー5人で協力して対処する必要があります。
あなたはどんな役割を担い、どのように対処しますか?

適応能力に関する質問

2つ目は、適応能力に関する質問です。

いくら能力が高くても既存のチームになじむことができなければ、十分なパフォーマンスを発揮していただくことはできません。

チームへの協力姿勢や適応能力は採用選考で必ず確認したいポイントです。

配属が想定されるチームや密に仕事をする従業員と協力関係を構築できるかどうか、実際に働いているイメージができるまで掘り下げて確認していきます。

《質問例》

10人中10人が目標達成は不可能だと判断したプロジェクトがあります。
10人とも能力は十分にありますが、納期が短いことが主な理由です。
あなたにそのプロジェクトを任せたいと言われたら、どのように対処しますか。

未来に関する質問

3つ目は、未来に関する質問です。

応募者が描く未来を実現できない場合、例え入社したとしても叶わないと悟った時に離職に繋がる可能性があります。

特に会社説明会などでメリットばかり伝えている企業は、応募者が過度に期待をしていることがあるので注意が必要です。

企業の目指す未来と応募者の実現したい未来が重なっているのか、丁寧に確認しましょう。

入社1年後の自分をイメージしてください。
どんな生活を送っていますか?

まとめ

状況設定型の質問で応募者の具体的な行動を確認することは、ミスマッチを防ぐために有効です。

面接時間は長くなる傾向がありますが、応募者とじっくり向き合う機会にもなりますので、積極的に活用していきましょう。

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宮治 有希乃

組織人事コンサルタント
ミスマッチ調整パートナー

1978年1月14日生まれ、北海道札幌市出身。 2007年よりITベンチャー、人材ビジネス業界で人事労務・人材育成に携わり、現場の最前線で人材採用から社員育成・定着化、人事制度構築、キャリア支援などを経験したオールラウンダー。 2018年10月に寄りそうコンサルタントグループ HR LABOを立ち上げ、独立。 現在は「ミスマッチ調整パートナー」としての活動に注力。主に組織人事・キャリア領域で「HRアセスメント」を活用した組織活性や採用・定着化、人材育成、キャリア支援を中心に事業展開している。

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