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定着力向上に繋げる採用選考のコツ

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採用選考は、企業にとって非常に重要な業務のひとつです。

どのような採用選考するかによって大きく結果が異なり、企業の業績にも多大な影響を与えます。

特に採用後の定着は、企業における長期的な戦略を実現するうえで重要なキーポイントになります。

何人採用できたとしても企業が期待する役割を担う前に退職してしまっては、採用できなかったと同じです。

場合によっては採用コストや採用活動に関する人件費がかさみ、採用できなかった時よりも損失が生まれる可能性もあります。

だからこそ、採用選考では採用して終わりではなく、採用後の定着も見据えた選考が必要不可欠です。

スキルや経験だけでなく、企業理念への共感や企業文化との相性も踏まえて選考を進めることが、入社後のモチベーション維持や、長期的なキャリア形成に繋がります。

採用選考の方法やプロセスは、企業ごと、ポジションごとに異なりますが、定着を見据えた採用選考を行うために留意すべきポイントは共通です。

本記事では、定着力向上に採用選考を行うコツについて解説いたします。

企業理念の明確化と企業文化の言語化

採用選考について考えるには、まず企業理念を明確にし、企業文化を具体的に言語化することが必要です。

企業理念が既にある場合も、その理念の背景や目指す未来まで分かりやすく説明できなければ意味がありません。

企業文化についても「明るい」「チームワーク力がある」といった漠然とした表現ではなく、誰が聞いても解釈の差異が生まれないよう言語化します。

採用選考は「しっかり業務を遂行できるのか」に意識が向きやすく、企業理念の共感度や企業文化へのマッチング度合いは軽視されがちです。

特に応募が少なく候補者が少ないポジションほど、業務遂行に直接関係がないことは判断基準から外される傾向があります。

しかし、この企業理念に対して共感できなければ、何のために働いているのか分からなくなります。

いかに待遇面が良かったとしても、心の充足感が得られず、働けば働くほどむなしさが込み上げるかもしれません。

企業文化になじめなければ、居心地が悪く、職場から足が遠のいてしまうかもしれません。

自社がどんな未来を目指しているのか。

その未来に向かってどのように取り組む組織なのか。

どんな人が組織にいるのか。

その点を明確してから組織にマッチする採用選考の方法やプロセスを考えていきましょう。

コミュニケーションの改善

選考プロセスにおけるコミュニケーションの改善も、定着力向上に繋げる選考のコツといえます。

特に有効なコミュニケーションは、面接後のフィードバックをしっかりと行うことで、応募者の不安や疑問を解消することができます。

また、企業側の期待値を事前に伝えることで、候補者との認識のズレを調整することも可能です。

そして、努力してほしいこと、改善して欲しいことがあれば、率直に伝えましょう。

「厳しいことを言って内定辞退されては困る」と、良いことばかりを伝えがちですが、相手にとって耳が痛い話ほど入社前にしておくことが賢明です。

もし辞退された場合は、「入社前にアンマッチが分かって良かった」と気持ちを切り替えていきましょう。

面接質問の工夫

採用面接は、企業と候補者の相性を見極める重要な場です。

熟練の面接官でも限られた時間の中で候補者の全てを理解することは至難の業といえますが、質問を工夫するだけで、相性を見極めるための情報を引き出すことができます。

そのためにはオープンクエッションを中心とした質問をし、候補者に話してもらう機会を作ることが大切です。

候補者の話が具体的であればあるほど、人物像が明確になり、見極めの精度が上がります。

候補者が自らの経験やスキルを具体的に説明できる質問はもちろん、具体的な事例を提示したうえで、候補者ならどんな判断軸で、どんな行動をとるか確認するような質問も有効です。

候補者の行動や心の動きをイメージできるまで、回答を深堀し、具体化していきましょう。

特に過去の経験に基づく行動については候補者を取りまく環境確認をすることも重要です。

例えば「リーダー経験があります」と言っても、チーム規模によって管掌範囲や責任の重さは異なります。

面接官が勝手に「10名チーム」だと思い込んでいたら、実際は候補者と部下1名の「2名チーム」だった場合、面接官と候補者には解釈の違いが生まれます。

面接官は表面的な言葉だけを勝手に解釈するのではなく、事実関係を明確にするための質問もする必要があります。

まとめ

採用選考では、まず企業理念と文化を明確にすることが大切です。

選考においては面接が重要な役割を担っているので、面接後のフィードバックをしっかり行い、候補者の不安や疑問を解消することに努めましょう。

また、質問方法を工夫することで、相性を見極めるための情報を引き出すことができます。

そのためには面接官の面接力向上が重要となりますので、面接官を育成するためのプログラムを導入することも有効です。

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宮治 有希乃

組織人事コンサルタント
ミスマッチ調整パートナー

1978年1月14日生まれ、北海道札幌市出身。 2007年よりITベンチャー、人材ビジネス業界で人事労務・人材育成に携わり、現場の最前線で人材採用から社員育成・定着化、人事制度構築、キャリア支援などを経験したオールラウンダー。 2018年10月に寄りそうコンサルタントグループ HR LABOを立ち上げ、独立。 現在は「ミスマッチ調整パートナー」としての活動に注力。主に組織人事・キャリア領域で「HRアセスメント」を活用した組織活性や採用・定着化、人材育成、キャリア支援を中心に事業展開している。

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